初めてラベル印刷を依頼する際に、誰も事前に教えてくれない落とし穴
初めてラベル印刷をご依頼になる多くの企業様は、デザインデータを送付し、素材を選んで、納品を待つだけでよいとお考えです。
しかし実際には、少なくとも5~7項目のミス要因があり、それによりラベルロット全体が使用できなくなる可能性があります。さらに、その多くは事前に把握していれば十分に回避可能です。
間違い #1:デザインファイルにおけるブリードとダイラインの不足
送付されるデザインファイルは、通常、正方形の画像ファイルであり、bleed(仕上がり線の外側に2〜3mmの余白)や die-line が含まれていません。
その結果、抜き加工後にラベルの色ずれが発生したり、白フチが見えてしまったり、内容物まで切り込んでしまうことがあります。
対策としては、ベクター形式(Illustrator、Corel)でデザインし、2〜3mmの bleed を追加したうえで、die-line を別レイヤーで含むファイルをご用意ください。
ご自身で対応が難しい場合は、デザイン前に印刷工場へ die-line ファイルのご提供をご依頼ください。
失敗 #2: デザインの色が実際の印刷色と異なる
RGBファイルは画面上では鮮やかに表示されますが、CMYKで印刷するとくすんで見えたり、色味がずれたりすることがあります。ブランドカラーにおいては、色違いは大きな問題です。対策としては、CMYKモードでデザインし、印刷用の正しいカラープロファイルを埋め込み、そして何より、量産前に必ず校正刷り(proof)をご依頼ください。ブランドカラーについては、印刷工場でスポットカラーを正確に調色できるよう、Pantone番号をご提示ください。
失敗その3:ラベルの素材選定を誤ること
紙製ラベルを選んだのは安価だったためですが、製品を冷蔵庫に保管した結果、ラベルに水シミが発生し、1週間後には糊が剥がれてしまいました。BOPPラベルを選んだものの、製品に油分が含まれており、油が浸透してラベルが白濁しました。解決策:材質を選定する前に使用環境を明確にし、印刷工場の技術担当者にご相談ください。
間違い #4: 接着剤が貼付面に適していない
ラベル自体は美しいのですが、HDPE樹脂ボトルに貼付して3日後には剥がれてしまいました。原因はラベルではなく、粘着剤にあります。低表面エネルギーの表面(PE、PP、シリコンコーティングボトル)には高粘着タイプの接着剤が必要です。滑らかなガラス面にはアクリル系接着剤が適しています。解決策としては、最終仕様を確定する前に、必ず実物の包装サンプルを印刷工場へ提供し、粘着性のテストを行っていただくことです。
ミス #5:量産前のサンプル確認を省略する
これは最もコストの高いミスです。2〜3日短縮するために校正確認を省略した結果、5万枚のラベルを印刷し終えた後に不具合が判明すると、修正費用は10〜20倍に膨らみます。Hirichの校正確認プロセスでは、お客様に実物サンプルへご署名いただくことを必須としており、サンプルは量産で使用するのと同一の素材、同一の製法で印刷します。さらに、確定した技術仕様を明記した確認書を添付いたします。
ラベル印刷のご依頼を送信する前のチェックリスト
- デザインファイルには、2~3mmの塗り足しとダイラインはすでに含まれておりますでしょうか?
- カラーはすでにCMYKに変換されており、ブランドカラーのPantoneコードはございますか?
- ご使用環境に応じて、適切なラベル素材はすでにご確認いただけましたでしょうか?
- 実際の包装サンプルは、接着剤テスト用としてすでにお送りいただけましたでしょうか?
- 本生産の前に、実物サンプルの印刷依頼およびご承認はお済みでしょうか。
- 数量、納期、そして印刷不良に対する保証条件については、すでに合意済みでしょうか?
初めてのラベル印刷のご発注は難しくありません。避けるべき落とし穴を把握し、最初から厳格な校正・承認プロセスを整えておくだけで大丈夫です。
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